さて、これは何でしょう?
勿論、チェロに関係のあるものです。
答えは…魂柱(こんちゅう)です。
楽器の内部の部品ですので、チェリストが演奏しているところをじーっと見ても、普段は見ることのできないものです。
それでは、少しずつチェロに近づいてみましょう。
いかがですか?
まだ見えません。
もっと近づいて「f字孔」から楽器の中を覗いてみましょう!
あっ!
少し見えてきましたね!
縦に見えている木の棒が「魂柱」です。
「魂柱」は文字通りチェロやヴァイオリンなど弦楽器の魂とも言える部品です。
楽器の表板と裏板を繋ぐ木の棒ですが、接着剤などは一切使わずに取り付けられています。
因みに横に伸びている金属の棒は「エンドピン」で、これはチェロを弾く時に足のように伸ばして楽器を支えるという大事な役目を果たしています。
とても軽い木の棒ですが、魂柱の位置が数ミリ変わるとチェロの具合が全く違うものに変わってしまう程重要な部分です。
ちょっとした振動で位置は少しずつ変わっていきますので、半年に一度くらいの頻度で弦楽器工房で魂柱の位置を調整していただけると良いですね。
写真の魂柱は、私のチェロの「冬用の魂柱」です。
乾燥する冬になったら、今楽器の中に設置している「夏用の魂柱」と交換していただくのです。